アルコールが肝臓に与える影響について解説しています。
現代は、日本の歴史上最もアルコールが飲まれている時代。国税庁の資料によると、2001年のアルコール消費量は1971年の2倍にまで増えています。
経済的に豊かになっただけでなく、ストレス社会のなかで気分転換などを理由に、日常的にアルコールを飲む人が増えたためと考えられます。
一方、日本人はアルコールに弱い体質の人が多いこともわかってきています。それだけ肝臓にダメージを受けやすく、アルコール性の肝機能障害を起こす人も少なくありません。
アルコールが起因となる肝機能障害の中で、最も多いのが脂肪肝です。通常でも肝臓細胞の10%ほどは中性脂肪が貯蔵されていますが、その量が30%以上になった状態を言います。
大量のアルコールを摂ると、中性脂肪が大量に合成されて肝臓に蓄積されるので、脂肪肝になります。余分な中性脂肪は血中にも流れ込み、高脂血症や動脈硬化の原因にもなります。
アルコールの分解時には毒性物質のアセトアルデヒドや活性酸素が発生します。脂肪肝を放置していると、これらの物質によって肝臓の細胞が次第に壊され、肝硬変や肝不全、肝がんへと進行していきます。
アルコールによる肝機能障害を予防するために、健康的な飲み方を知っておきましょう。
アルコールと上手に付き合うことで肝臓を健康に保てれば、お酒の席が長く楽しくなりますね。